3. OASE Agent (Docker Compose)

3.1. 目的

本書では、Exastro IT AutomationにおいてOASEを利用する際に、外部との連携に必要となる、Exastro OASE Agentを導入する手順について説明します。

3.2. 特徴

OASEを利用するための絶対条件である、Exastro OASE Agentの導入方法となります。
Docker Compose を利用することで、Exastro OASE Agentを簡単に起動することが可能です。
Exastro OASE Agentの設定や運用については、エージェント概要 をご参照ください。

3.3. 前提条件

  • Exastro IT Automationについて

    Exastro OASE Agentの運用には、Exastro OASE AgentとExastro IT Automationのバージョンが一致している必要があります。
  • デプロイ環境

    動作確認が取れているコンテナ環境の最小要求リソースとバージョンは下記のとおりです。
    表 3.1 ハードウェア要件(最小構成)

    リソース種別

    要求リソース

    CPU

    2 Cores (3.0 GHz, x86_64)

    Memory

    4GB

    Storage (Container image size)

    10GB

  • 動作確認済みオペレーティングシステム

    以下は、動作確認済のバージョンとなります。

    表 3.2 オペレーティングシステム

    種別

    バージョン

    Red Hat Enterprise Linux

    バージョン 8

    AlmaLinux

    バージョン 8

    Ubuntu

    バージョン 22.04

  • 動作確認済みコンテナプラットフォーム

    手動でインストールする際には、下記のコンテナプラットフォームを準備してください。 以下は、動作確認済のバージョンとなります。

    表 3.3 コンテナプラットフォーム

    ソフトウェア

    バージョン

    Podman Engine ※Podman 利用時

    バージョン 4.4

    Docker Compose ※Podman 利用時

    バージョン 2.20

    Docker Engine ※Docker 利用時

    バージョン 24

  • アプリケーション

    sudo コマンドが実行できる必要があります。

警告

Exastro OASE Agent のプロセスは一般ユーザ権限で起動する必要があります。(rootユーザーでのインストールはできません)
また、利用する一般ユーザは sudoer で、全操作権限を持っている必要があります。

3.4. インストール

3.4.1. 準備

はじめに、各種構成ファイルを取得します。docker-compose.ymlなどの起動に必要なファイル群を取得します。
git clone https://github.com/exastro-suite/exastro-docker-compose.git
以降は、exastro-docker-compose/ita-ag-oaseディレクトリで作業をします。
cd exastro-docker-compose/ita-ag-oase
環境変数の設定ファイル(.env)を、サンプルから作成します。
リスト 3.1 (Docker利用時)サンプルからコピー
cp .env.docker.sample .env
リスト 3.2 (Podman利用時)サンプルからコピー
cp .env.podman.sample .env
末尾のパラメータ一覧を参考に、起動に必要な情報を .env に登録します。
vi .env

3.4.2. 起動

docker もしくは docker-compose コマンドを使いコンテナを起動します。
リスト 3.3 docker コマンドを利用する場合(Docker環境)
docker compose up -d  --wait
リスト 3.4 docker-compose コマンドを利用する場合(Podman環境)
docker-compose up -d  --wait

3.5. パラメータ一覧

Exastro OASE Agentの仕様と一部のパラメータの関連については、OASE Agentの処理フローと.envの設定値 にて説明しています。

パラメータ

説明

変更

デフォルト値・選択可能な設定値

NETWORK_ID

OASE エージェント で利用する Docker ネットワークのID

20230101

LOGGING_MAX_SIZE

コンテナ毎のログファイルの1ファイルあたりのファイルサイズ

10m

LOGGING_MAX_FILE

コンテナ毎のログファイルの世代数

10

TZ

OASE エージェント システムで使用するタイムゾーン

Asia/Tokyo

DEFAULT_LANGUAGE

OASE エージェント システムで使用する規定の言語

ja

LANGUAGE

OASE エージェント システムで使用する言語

en

ITA_VERSION

OASE エージェント のバージョン

2.3.0

UID

OASE エージェント の実行ユーザ

不要

1000 (デフォルト): Docker 利用の場合

0: Podman 利用の場合

HOST_DOCKER_GID

ホスト上の Docker のグループID

不要

999: Docker 利用の場合

0: Podman 利用の場合

AGENT_NAME

起動する OASEエージェントの名前

ita-oase-agent-01

EXASTRO_URL

Exastro IT Automation の Service URL

http://localhost:30080

EXASTRO_ORGANIZATION_ID

Exastro IT Automation で作成した OrganizationID

必須

無し

EXASTRO_WORKSPACE_ID

Exastro IT Automation で作成した WorkspaceID

必須

無し

EXASTRO_USERNAME

Exastro IT Automation で作成した ユーザー名

※ユーザーのロールが、OASE - イベント - イベント履歴メニューをメンテナンス可能である必要があります。

admin

EXASTRO_PASSWORD

Exastro IT Automation で作成した パスワード

Ch@ngeMe

EVENT_COLLECTION_SETTINGS_NAMES

Exastro IT Automation のOASE管理 エージェント で作成した イベント収集設定名

必須

無し※カンマ区切りで複数指定可能

ITERATION

OASE エージェント が設定を初期化するまでの、処理の繰り返し数

10(下限値: 10)

EXECUTE_INTERVAL

OASE エージェント のデータ収集処理の実行間隔

5(下限値: 3)

LOG_LEVEL

OASE エージェント のログレベル

INFO